越戸ダム その2

越戸ダムと共に建設されたのが中部電力所有の越戸発電所である。
越戸発電所は、越戸ダムと共に中部電力の前身のひとつである三河水力電気により
昭和2年着工、昭和4年に完成したダム水路式発電所で、昭和初期の建設でありながら
発電設備等は全て国産品のみいう特徴がある。



越戸発電所の仕組み
越戸ダム左岸側のパネルで越戸発電所の仕組みを案内している。

越戸ダム管理所
堤体左岸側にある越戸ダム管理所。
矢作ダムを除く矢作川水系のダムすべてと豊川水系及び天竜川水系の一部のダムを
遠隔制御により集中管理している。

導水路
左側のコンクリート壁が導水路。

導水路
導水路の長さは742.61mで、下流の越戸発電所手前の水槽まで続いている。

導水路
導水路の様子。
越戸ダム取水口から最大で毎秒62.32トン取水している。

矢作川電力センター
中部電力・矢作川電力センター。

水槽
導水路の水は矢作川電力センタービル隣にある水槽へと送られる。

水槽
水槽は、導水路の水位が発電所水車の負荷変動により上昇することを緩和する目的で
設置されている。

越戸発電所
水槽から道路を挟んで越戸発電所がある。
17.54mの落差を利用し、2台の発電機により最大出力9,200kwの発電を行っている。

開閉所
越戸発電所の北側に開閉所がある。
変圧器、鉄塔を見ることができる。

枝下用水
水槽から分岐している用水路が枝下用水。
枝下用水の頭首口は、越戸ダム上流の西枝下にあったが、越戸ダム建設により水没し、
現在地の位置に移動となった。

枝下用水
枝下用水は、豊田市の灌漑用水として使われている。



越戸ダム
 形式:直線重力式コンクリートダム
 堤高:22.8m
 堤長:120.3m
 堤体積:14,000m3
 流域面積:941km2
 湛水面積:48ha
 総貯水量:2,876,000m3
 有効貯水量:576,000m3
 貯水池名:三水湖
 水系河川名:矢作川水系矢作川
 用途:発電
 着手年:1926年
 竣工年:1929年
 所在:愛知県豊田市越戸町
 マップコード:30 444 185*17



越戸発電所周辺の地図


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